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灯油式暖房ボイラー→都市ガス式暖房ボイラーへ取替え

今回は暖房用ボイラーの取り替え事例を紹介したいと思います。こちらのおうちでは、今まで灯油を燃焼させるタイプのボイラーを使用していましたが、ボイラーの交換を機に都市ガス式へ切り替えることになりました。


灯油式暖房ボイラーは、タンクに貯めてある灯油を燃料として宅内の暖房を行う機器です。一般的には、寒冷地や都市ガスが供給されていない地域で多く使用されています。

都市ガスが通っていない地域でもプロパンガス用のボイラーを使用することもできますが、プロパンガスは都市ガスよりも高いため比較的安価な灯油を使用するわけです。

灯油式・都市ガス式 それぞれのメリット・デメリットも後述します。

↓施工前

今回のおうちはリビングに床暖房が設置されていますので、リビングの床下へ温水を送るための暖房ボイラーです。

上の写真が外部の状況です。手前から、「灯油タンク~灯油暖房ボイラー~ガス給湯器~ガスメーター」 という現場状況です。

灯油式→ガス式に交換するために、一番奥のガスメーターから都市ガスを供給する必要があり、そのためのガス配管が新たに必要となります。

↓灯油ボイラー撤去後

↓ガス式暖房ボイラーの設置

新しいガス式の暖房ボイラーを取り付け、宅内の暖房機器への温水配管に接続します。

写真の左下に白い管が伸びているのが分かると思います。2本あるのは、ボイラーで温めた水を宅内に送る管と、宅内から戻ってくる管があるためです。戻ってきた水を再びボイラーで温めて宅内に送る・・・という循環運転をして、宅内の暖房機器を温める仕組みです。

ガス配管

一番奥のガスメーターから新たにガス配管をしました。メーターから隣のガス給湯器の裏を通って、ガスボイラーに接続されています。

施工後

配管カバーを設置し、試運転を行って作業完了です。

作業は4時間ほどです。

設置した機器は「パーパス製 暖房専用熱源機GD-700W」です。

今回の現場状況だと、このボイラーが能力的にも金額的にも最適でしたが、現場によって最適なメーカーや型式が全然違ってきますので、現場の状況や宅内の使用暖房機器の種類・数などを総合的に考えて商品選定を進めることが必要です。

今回は暖房用ボイラーのみを取り替えましたが、もし隣にあったガス給湯器も古かった場合は、「暖房」「給湯」両方の機能を兼ね備えた「暖房給湯用熱源機」という商品を設置して、2台→1台にまとめてしまうという方法もあります。その方が別々に取り替えるより安くすみます。

ただ、今回は給湯器を最近交換されていたので、暖房用のみ取りかえとなりました。このあたりもお施主様と話し合いながら詰めていきます。

では、最後に灯油式と都市ガス式のメリットデメリットを説明いたします。

①灯油式

【メリット

・都市ガス料金と比較すると、灯油の方が安価な場合が多い。(プロパンガスは除く)

・災害時など都市ガスが止まってしまった時も、灯油式なら影響を受けにくい。

【デメリット】

・定期的に灯油タンクに灯油を補充する必要がある。

・灯油の燃焼に伴い、匂いが発生する(ガス式よりも匂いがやや強い。隣地への配慮が必要)。

・タンクを置くスペースが必要となる。

・市況の影響を受けやすく、価格変動の金額が大きい。

②都市ガス式

【メリット

・都市ガスは自動で供給されるため、灯油補充の手間がない。

・灯油式と比べて、ニオイが少ない。

・灯油式と比べて、やや高額ながらも価格変動が少なく、光熱費の見通しを立てやすい。

【デメリット】

・初期費用(設置費用や機器費用)が灯油式よりも高くなる場合が多い。

・災害時など都市ガスが止まってしまった時に使用ができなくなる。

上記がそれぞれの特徴です。ご自身のおうちの環境によって何を設置するのがベストなのか?参考にしていただければ幸いです。

なお、プロパンガスを使用されている方の場合は、月々のガス料金が都市ガスよりも高いケースがほとんどだと思いますので、「灯油式ボイラー→プロパンガス式ボイラー」への切り替えを検討されている方は、月々のランニングコストがどれぐらい上がるかをよく調べてから交換されることをお勧めします。

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